第1回 台風・強風が建築物、開口部に与える被害について

・大型台風や強風が建築物に与える被害は、どんなことが想定されますか?
強風による建物の被害ですが、例えば、屋根が飛んだり、壁が剥がれたり、また窓ガラスが割れたりといったように、 建物の表面、外装材に被害を及ぼすことが強風被害の特徴だと思います。

・特に建物の弱点となる開口部にどのような被害が想定できますか?
台風のときには、風が吹いてくるだけではなく、風によってものが飛ばされます。ものが窓ガラス等の開口部に当たるとガラスが割れたりして、被害の原因になります。
強風による被害を考えた場合、人の被害、怪我をしたり亡くなられるという原因の中で、1番多いのは窓ガラスの破片によって怪我をするというものがとても多いです。したがって窓ガラスを強風の被害から守ると言うことは非常に大切となります。
また、開口部、窓ガラスが割れると窓に大きな開口(穴)が開きます。これにより風が吹き込んだり、あるいは吹き付けてくる風による高い圧力が家の中に穴を通して入ってきます。そうすると部屋の中の圧力が上がります。部屋の中の圧力が上がるということは、壁や天井あるいは屋根を部屋の中から外に向かって押す力が大きくなるということになります。
強い風が吹いているときには、屋根の上の方には、屋根を引き上げる力も加わりますので、屋根を押し上げる力と屋根を引っ張り上げる力が合わさって、屋根が飛んでしまう被害が起こります。屋根が飛んでしまうと最も大きな被害につながりますので、開口を作らない、窓ガラスが割れないようにすると言う事は非常に重要となってきます。