遮熱

夏の強い日差しや西日の熱を室内に入れにくくすることで、冷房負荷を軽減し、快適な室内環境と省エネ効果を両立します。

求められる背景

近年、夏季の猛暑やヒートアイランド現象により、建物内部の温度上昇が大きな課題となっています。特に窓やガラス面から侵入する日射熱は室内環境に大きな影響を与え、快適性が損なわれるだけでなく、冷房負荷の増大や光熱費の上昇を引き起こします。こうした背景から、日射を効果的に遮りつつ採光性を確保できる「遮熱性能を備えた高性能ガラス」が、住宅・オフィス・商業施設をはじめ幅広い建物で求められるようになっています。

解決アプローチ

遮熱性能を持つ高機能・高性能ガラスの代表的なLow-E複層ガラスや反射ガラスは、赤外線を効果的にカットし、冷房効率を大幅に向上させます。さらに、用途や設置環境に応じて可視光透過率や色味を選択できる製品もあり、デザイン性と機能性を両立可能です。新築はもちろん、既存建物の改修にも対応でき、快適な空間づくりと省エネ性を同時に実現するソリューションとして導入が進んでいます。

  • 住宅用複層ガラス

    2枚のガラスの間に空気層やガス層を設けた構造で、Low-Eガラスを使用することで断熱・遮熱性能を高め、省エネに貢献します。

  • ビル用複層ガラス

    ビル向けに設計された複層ガラスで、Low-Eガラスを採用することで断熱・遮熱性能を強化し、快適性と省エネ効果を両立します。

技術カタログ

■板ガラスの日射取得率データ

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製品の効果・メリット

日射熱のカット

太陽光に含まれる赤外線を反射・吸収することで、窓から伝わる熱を大幅にカットし、夏の室温上昇を防ぎます。

冷房効率の向上

室内温度の上昇を抑えることで、冷房機器の負担を軽減し、冷房効果を高めます。

光熱費の節約

冷房の使用頻度が減ることで、夏場の電気代を削減できます。

快適性の向上

室内温度が一定に保たれるため、夏場の不快な暑さを軽減し、快適な室温を保ちやすくなります。

可視光透過

ブラインドカーテンなどで遮光するのとは異なり、日差しによる熱はカットしつつ、明るさは確保されるため、室内が暗くなるのを防げます。

用途・使用シーン例

夏場の暑さ対策と省エネ

  • 夏の西日や強い日差しが当たる部屋では、太陽熱の侵入を防ぎ、室温の上昇を抑制します。
  • これにより、冷房の設定温度を上げることができ、電力消費量とランニングコストの削減につながります。
  • 冷房効果の向上と窓際での快適性の向上に役立ちます。

建築物の種類

  • 戸建住宅・集合住宅::夏場に暑くなりがちな部屋や、南・西向きの窓に設置し、室内の快適性を高めます。
  • オフィスビル・店舗・商業施設::窓面積が広く、強い日差しが当たる場所で、空調負荷の軽減と快適な空間づくりに貢献します。

設置場所の目安

  • 西日など強い日差しが当たる場所で、日射をカットすることで室内の暑さを軽減します。

補足情報

  • 遮熱Low-E複層ガラスは、日射熱を室内に伝わりにくくする性能を持ちます。
  • 夏場の暑さ対策だけでなく、冬場の断熱にも効果を発揮する遮熱高断熱Low-E複層ガラスもあります。
  • ガラス自体に遮熱性能を持たせることで、部屋が極端に暗くなることなく、日射熱の侵入を軽減できます。