断熱

窓ガラスからの熱の出入りを抑えることで、冷暖房効率を高め、省エネに貢献します。

求められる背景

近年、地球温暖化対策やエネルギー価格の高騰を背景に、建物の省エネルギー性能向上が社会的な急務となっています。特に日本では「2050年カーボンニュートラル」や「2030年度温室効果ガス46%削減」といった国の目標が掲げられ、建築物の省エネ基準適合義務化や住宅のZEH化が推進されています。建物の中でも、開口部(窓など)は外皮の中で最も熱の出入りが多いといわれており、冬季には熱損失の約半分、夏季には熱流入の7割近くを占めるとされます。そのため、断熱性能を備えた高性能ガラスの採用は、快適性の向上だけでなく、脱炭素社会実現に向けても重要な役割を果たすものとして期待されています。

解決アプローチ

断熱ガラスによる解決アプローチとしては、Low-E複層ガラス、真空ガラスの採用が代表的です。これらは熱貫流率を低減し、夏場の冷房効率や冬場の暖房効率を向上させます。また、中空層にアルゴンガス封入などの技術を組み合わせることで、さらに性能を高めることが可能です。これにより、建築物は室内環境の快適性を維持しつつ、省エネ性と環境負荷低減を両立できます。

  • 真空ガラス

    真空層による断熱効果で、魔法瓶のように熱を逃がしにくい省エネガラスです。Low-Eガラスとの組み合わせにより、断熱性能は一枚ガラスの約4倍、一般的な複層ガラスの約2倍を実現します。

  • 住宅用複層ガラス

    2枚のガラスの間に空気層やガス層を設けた構造で、Low-Eガラスを使用することで断熱・遮熱性能を高め、省エネに貢献します。

  • ビル用複層ガラス

    ビル向けに設計された複層ガラスで、Low-Eガラスを採用することで断熱・遮熱性能を強化し、快適性と省エネ効果を両立します。

製品一覧

断熱

  • スーパースペーシア

    スーパースペーシア

    スーパースペーシアはスペーシアならではの真空テクノロジーにより、超高断熱化をLow-Eガラス一枚で実現。真空層を保持しているマイクロスペーサーの間隔をスペーシアよりも広げることで、スペーサーによる熱伝導を半分にし、大幅な断熱性能の向上を実現しました。

  • スペーシア

    スペーシア

    スペーシアは、暖かい太陽の日射しを室内に十分取り入れるとともに、室内の熱を外に逃がさず、冬の暖房負荷を軽減する断熱性能を追求した真空ガラスです。 耐風圧性能は、同じ厚さの単板ガラスに近い剛性を持っており、従来の一般複層ガラスと比べて約1.5倍の耐風圧強度があります。 また、単板ガラス用サッシに装着できるという特長も備えており、既存住宅の窓の断熱化も実現し、地球環境保護(CO2削減)という視点からも大きな貢献が期待されています。 ※スペーシアはエコガラス製品です。

  • スペーシアクール

    スペーシアクール

    スペーシア クールは、スペーシアの高断熱性能を向上させ、さらに強い日差しをやわらげる機能をプラスした遮熱タイプの真空窓ガラス。夏は太陽熱の侵入をおさえ冷房効果を高め、冬はお部屋の暖房熱を外へ逃がしません。夏すずしく、冬はあたたかくすごせます。 ※スペーシア クールはエコガラス製品です。

  • スペーシア21

    スペーシア21

    スペーシア21は、非常に高い断熱性能を持つ真空ガラス「スペーシア」とLow-Eガラスで構成したハイブリッドな複層ガラスです。 さらに中空層には、寒冷地仕様の複層ガラスでは実績のあるアルゴンガスを封入し、これまでのガラスにはない、断熱材に匹敵する超高断熱性能を実現しました。 最大寸法も2,400×1,500mmとワイドなサイズまで対応可能。省エネルギーに配慮した明るく大きな室内空間を創造します。 ※スペーシア21はエコガラス製品です。 スペーシア21の品揃えが新しくなりました。 断熱クリア、 遮熱クリア、遮熱グリーンSの中から住まい方に合わせてお選びいただけます。

  • スペーシア21[ビル用]

    スペーシア21[ビル用]

    スペーシア21(ビル用)は真空ガラススペーシアとLow-Eガラスで構成したビル向けの複層真空ガラスです。断熱材に匹敵する超断熱性能を実現するとともに最大寸法3,000×2,000mmまで対応可能です。省エネルギーに配慮した明るく大きな室内空間を創造します。

  • スペーシア静/スペーシアクール静

    スペーシア静/スペーシアクール静

    真空ガラスのもつ機能はそのままに、真空層と特殊中間膜スペーシア静 構造図によって、優れた断熱性能と遮音性能を発揮します。

  • ペアマルチLow-E

    ペアマルチLow-E

    ペアマルチLow-Eは、ガラスをLow-E膜でコーティングしたLow-E複層ガラスです。このLow-E膜は透明性を損なわず、可視光を透過しながらも、日射熱を反射するため、冷房負荷の軽減に効果を発揮します。 またLow-E膜が室内の熱エネルギーを室外に逃がしにくくするため、暖房負荷の軽減にも効果的です。 カラーバリエーションや日射遮蔽・取得の性能により5種類の品揃えがございます。

  • トリプルマルチ

    トリプルマルチ

    トリプルマルチは3枚のガラスを組み合わせることでZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)基準相当の高断熱化を実現した三層構造の複層ガラスです。

  • アルゴンガス入りLow-E複層ガラス

    アルゴンガス入りLow-E複層ガラス

    Low-E複層ガラスの中でも、幅の広い中空層にアルゴンガスを封入することで断熱性能をさらに向上させたものがアルゴンガス入りLow-E複層ガラスになります。

  • ペアマルチレイボーグ

    ペアマルチレイボーグ

    ペアマルチレイボーグは、室外側ガラスをLow-E膜でコーティングした日射遮蔽型のLow-E複層ガラスです。日射エネルギーを大きく反射するうえに、ガラス自体が吸収したほとんどの熱を室外へ放出し、夏の冷房効果を高めます。 さらに冬は高断熱性能を発揮。室外の冷たさを室内に伝えにくく、室内の暖かさを室外に逃しにくくするので暖房効率の向上にも役立ちます。

  • ペアマルチスーパー

    ペアマルチスーパー

    ペアマルチスーパーは、暖かい太陽の日射しを室内に十分取り入れ、室内の熱を外に逃さず、断熱性能を高めたLow-E複層ガラスです。 室内側ガラスにコーティングしたLow-E膜が波長の短い日射熱を透過させ、波長の長い暖房熱は室内へ反射する特質を持っています。そのため室内から逃げる熱が少なく、冬を暖かく快適に過ごせます。 ペアマルチスーパーは「クリアS」、「グリーンS」の2タイプから住まい方に合わせてお選びいただけます。 ●選べる色調 反射色は自然な色合いのクリアSとグリーンSの2タイプ。周囲の環境や外壁との相性に合わせて選択できます。 ※この色調見本は、印刷のため実際の色と多少異なります。ご採用の際にはサンプルによるご確認をおすすめします。

  • ペアマルチEA

    ペアマルチEA

    室外側ガラスにコーティングした高断熱Low-E膜が、室内の暖房熱は外に逃がさず、日射熱を室外へ適度に反射させる「日射取得型Low-E複層ガラス ペアマルチEA」。冬の暖房効果、夏の冷房効果を高めて快適に過ごせるだけでなく、透明で自然な色合いですので、明るい空間づくりに最適です。

  • ペアマルチEA寒冷地タイプ

    ペアマルチEA寒冷地タイプ

    ペアマルチEA寒冷地タイプは、室内側ガラスにコーティングした高断熱Low-E膜が日射熱を採りこみながらも、室内の暖房熱は外に逃がさないため、冬の寒さが厳しい地域に最適な低放射複層ガラスです。 さらに、透明で自然な視界を確保できるので、明るく大きな室内環境づくりが可能です。

  • ペアマルチ

    ペアマルチ

    複層ガラスペアマルチは、フロート板ガラスと同 等の透過性能をもちながらも、断熱性能は約2倍。 開口部から逃げる熱エネルギーをおさえて暖房 負荷を軽減します。熱線吸収板ガラス(グリーン) で構成するペアマルチは日射熱を吸収し、冷 房負荷を軽減します。

  • ペアマルチクロス

    ペアマルチクロス

    ペアマルチの優れた性能はそのままに、2枚のガラスの間に格子を組み込んだデザインの複層ガラスです。個性を演出しつつ機能性を持たせたい出窓などにおすすめです。

  • パイロペアJ

    パイロペアJ

    「パイロクリアJ」「パイロペアJ」は、防火設備告示の例示仕様として使用可能な耐熱強化ガラスです。エッジ強度250MPa以上で管理された製品であり、スチール枠や、ステンレス枠を組み合わせることで、個別に大臣認定を受けることなく、防火設備の告示の例示仕様として使用可能です。

  • セキュオペア

    セキュオペア

    セキュオペアはお住まいの防犯対策はもちろん、快適性、経済性をレベルアップします。 ガラスを破るのに時間がかかるため、侵入をあきらめさせる効果のある防犯性能はもちろん、断熱性能も実現。不快な結露の軽減、冷暖房効果を効率よく引き出すなど、お住まいの快適性、経済性にも優れた機能を発揮します。

  • ペアマルチラミシェルター

    ペアマルチラミシェルター

    ペアマルチラミシェルターは室内側に「防災防犯ガラス」を使用することに加えて、室外側にLow-Eガラス等を使用したガラスです。遮熱タイプのLow-Eガラスを採用すれば、日差しの強い日中も日射熱をおさえてお部屋を涼しく保ちます。断熱タイプのLow-Eガラスを採用すれば、寒い冬でも日中は日射熱を多く取り入れて暖かく、夜も暖房熱を逃がさないので、お部屋を暖かく保つことができます。

技術カタログ

■板ガラスの光と熱

詳細情報はコチラからご確認ください

製品の効果・メリット

  • 冷暖房効率の向上と省エネ

冬は室内の暖房熱を逃がさず、夏は冷房で冷やされた空気が外気で温められるのを防ぎ、冷暖房の効率が大幅に向上します。

結果として、エアコンや暖房器具の稼働頻度が減り、光熱費を削減することができます。

  • 快適な室内環境の維持

季節に関わらず、室内温度の安定性が高まり、快適な環境が保たれます。窓際の寒さや暑さ、足元の冷え感が軽減され、室温のムラが少なくなり快適に過ごせます。

  • ヒートショックの防止

断熱性が高まることで、部屋間の温度差が少なくなり、血圧の急激な変動が原因で起こるヒートショックのリスクを低減できます。

  • 結露の防止

室外と室内の温度差による結露の発生を抑えます。

用途・使用シーン例

  • 住宅(戸建・集合住宅)

    • 使用シーン:外気温の影響を受けやすいリビングや寝室、冬場の寒さが厳しい北側の窓など。
    • 効果:夏の冷房効果、冬の暖房効果を向上させ、光熱費の削減につながります。結露の発生を抑制し、カビやダニの発生を抑えます。
  • オフィス・店舗・商業施設

    • 使用シーン:西日による室温上昇を抑えたい窓。
    • 効果:快適な室内環境を維持し、空調負荷を軽減して省エネに貢献します。